2006年10月01日

iTunes7の恩恵と問題点

先日バージョンアップしたiTunesのお話です。
ゲームミュージックとは関係なさそうな話なんですが、ちみっとそういう方面のネタにも繋がるので、まあ軽く流して下さい。

今回インストールしたのはiTunesのバージョン7.0.1。7.0がリリースされたという話は前から聞いていたんですけど、どうやらこれがかなり不安定な代物だったらしんですね。で、とりあえず安定化バージョンが出るまで待とうと思っていたら、先日7.0.1がリリースされまして。ようやくバージョンアップしてみたという次第なのです。

バージョン7になって何がうれしいのか……といって、基本的に音楽CD取り込み→iPod nanoに転送→聴く、ということしかやっていない私にとっては追加された機能もほとんど意味のないことばかりなんですが、唯一うれしかったのは「ギャップレス再生」ができるようになったこと。
CDでは曲間が滑らかに繋がるところが、エンコードしたものを再生すると曲間でほんのわずかにブツッと切れてしまう瞬間(ギャップ)ができるということが今まであったんですが、今回のギャップレス再生対応でこのギャップがなくなるというわけなのです。ちょっとしたことなんですけど、ライブ盤なんかを聴いてるときには没入感を維持できるという点で効果絶大。素晴らしいですね。

で、せっかくなので早速その素晴らしいギャップレス再生の恩恵を実感してみることにしました。
普通ならここで何かのライブ盤を持ってくればいいんですが、それでは普通過ぎて面白くありません(笑)。ゲームミュージックのサントラの中で、ギャップレス再生必須の部分というのを探してみました。といって、そう多くもないのですが……

・レイストーム
#15 "HEART LAND"から、#16 "INTOLERANCE"への連続。ここはサントラの中でも一番盛り上がるところですから、ギャップがあるとないとでは聴き応えが全然違います。試してみたところ、見事に継ぎ目なく再生されたので、うれしい限りです。で、久しぶりに "INTOLERANCE"を聴いて「やっぱりこの曲はすごい」と改めて感嘆するのでありました。
"INTOLERANCE"については忘れがたい思い出がひとつあるのですが、それはまたいずれ。

・ゼノサーガII ムービーシーン・サウンドトラック
ライナーにも書いてありますけど、#1〜#4まではひと繋がりになった曲なんです。オープニングのテンションを意識するには、やはりギャップレスで聴ける方がベターでしょう。特に#1 "In The Beginning, There Was..."から#2 "First Meeting"の連続は、綺麗に繋がってこそテンションが維持できるというもの。こちらも見事にギャップレスで聴けました。ありがたいことです。
にしても、梶浦さんの曲はやっぱりいいですなぁ(←個人的趣味)。

とまあ、こんな感じでバージョンアップしたiTunesの恩恵には浴したわけなんですけど、ひとつ重大な問題点があることに今日気がつきました。
昨日たのみこむから届いたエリア88のサントラをインポートしようとしたところ……これが、異常に遅いのです。わずか6秒のクレジット音を取り込むのに1分近くかかるんですから、たまったものではありません。冗談抜きで、前バージョンの100倍遅いです。

いったい何がどう悪いのかわからないのですが、これではCD一枚取り込むだけで日が暮れてしまいます。何か対策はないものか、と思ってネットを探ってみたら……やっぱり、同様の事例があったんですね。まとめサイトにFAQがありました。
iTunes7 FAQ
Q.CDのインポートが異常に遅い。
A.環境によってそうなる人がいるようです。インポート時にiTunesの画面をCDの楽曲一覧以外のプレイリストなどにすると回復するという報告あり。
……まさに、このとおりでした。
試しにインポート中に楽曲一覧をライブラリに変えてみたら、いきなり取り込みの速度が100倍アップ(笑)。あっという間にインポートが終わりました。
どういう環境が良くないんだかわかりませんが、当面はこの回避策でいくしかなさそうです。やれやれ。

それにしても、エリア88の楽曲をちゃんとした形で聴くのは今回のサントラが初めてだったんですが、これはレベルの高い作品ですね。たのみこむで復活した理由がわかるような気がします。いずれショートレビューでもしてみたいものです。

と、ゲームミュージックに無理やり絡めたオチをつけて終わるのでありました(笑)
posted by まれいん at 17:11| Comment(8) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Macの方では驚くほど問題なく恩恵にあずかれたんですけどねえ、iTunes 7(笑
自分はギャップレスといえば「怒首領蜂 大往生&エスプガルーダ -Perfect remix-」がミキサーの意図したとおりに聴けるのがうれしいですね。カットアウト&カットイン最高!
いやいつも思うんですけど、なんでGMのサントラって判で押したようにループ曲はフェードアウトなんでしょうか。ゲーム中にもフェードアウトするならまだしも、ゲーム中にシームレスにつながってるのにサントラでフェードアウトされると、なんかがっかりしてしまいます(苦笑
Posted by たちばなみお at 2006年10月02日 16:13
>ループ曲のフェードアウト
うーん、言われてみればたしかに。
そういえば、ごく初期のサントラでは、ゲームのプレイを疑似再現するような形式で編集されていたりしたので、カットアウト・カットインは割と普通の手法でしたよね。最近ではそういう手法は滅多に見なくなりましたが。
おそらく、一曲一曲を確実に“記録保存”しようとすると、「n回ループ+フェードアウト」形式にしないと収まりが悪いんでしょう。
この辺は、収録の現場を知っている方にフォロー頂けると助かります(笑)

そうそう、カットアウト・カットインで思い出したんですが、「 F/A」のサントラはまさにギャップレス再生必須ですね。すっかり忘れてました。
何しろ全編DJ MIX的にノンストップで収録されてますから、ギャップが入ろうものなら聴いててつんのめってしまいます。
同じ理屈で、「ZUNTATA NIGHT」もギャップレス必須かと。
#嗚呼、リキッドルームが懐かしい……(^^;
Posted by まれいん at 2006年10月02日 23:50
F/Aが来ますか(笑
細江氏が絡むとノンストップアルバムになりやすいんでしょうか(瀑

で、カットアウト・カットインですが、手法を見なくなったというよりもむしろ、アルバムポリシーがないっていうのか、ただ漫然と曲を集めた「だけ」のディスクが多くなった気がします。「他所もこうなんだからウチもそれでいいんじゃない?」的な適当さが透けて見えるというか。
たとえば、ここで名指ししてよいものかちょっと迷うんで伏せますけど、某社の自社販売のサントラは、楽曲の完成度とは関係なく、アルバムとしての完成度に納得がいかないです。曲順しかり、パッケージしかり、ブックレットしかり。個人的にですけど。
もちろんサントラが世に出ないよりは出してもらえるほうがいいんですし、全曲収録されていれば「商品」としては必要十分なんですけど、もう少し「作品」のふりぐらいしてほしいなあと。

個人的には、今や見る影もないですけど、インデックス機能を使って、トラック中でイントロ・1ループ・リリースと分けてくれると、延々ループさせつづけられていいんですけどね〜(マテ
Posted by たちばなみお at 2006年10月03日 15:52
細江さんはクラブMIXがお好きなようですから(爆)

それはさておき。
全ての曲を不足なく収録する、というのは「サウンドトラック」の最低条件ですから、各社ともその条件には従っているのでしょうね。ただ、そこからもう一歩踏み出せるかというと、なかなかそこが難しいのでしょう、きっと。
ゲームで使われる曲数も昔に比べればずいぶん多くなりましたし、各楽曲を個別に切り出して1〜2枚のCDに収めるのが精一杯なのかもしれません。

とはいえ、サービス精神が全く感じられないサントラが多くなったのも事実ですね。インナーが厚紙一枚で、書いてあるのが曲目リストだけ、とかいうのを見るとけっこうゲンナリするものです。

サントラを自社販売している某社……さて、どこでしょう? もしかして、ダイレクトなS社ですか?(爆)
あくまで個人的な好みであれば、具体的に名指ししても構わないと思いますよ。むしろ、はっきり指摘した方が(届いてるかわかりませんが)業界のためになると思います。
ゲームミュージックに関しては、どういうわけか批判的な意見を言う人が少ないですからね。バシバシ叩いちゃうくらいがちょうどいいですよ(笑)
Posted by まれいん at 2006年10月03日 22:31
納得いかない>
いいんですか?(ニヤリ
えーと、ケイブさんです。あ、でもいま考えたら「虫姫さま」の「ホシフリの里」のフェードアウトはハッとしたかも(笑
いや、販売方法はとりあえず置いておくとしても(瀑)、素材は良いのにちょっと仕上げが雑すぎると個人的に思います。だからなんでラスボス曲がフェードアウトしてゲームオーバーやねん!と(爆笑)いや、好みの問題なんでしょうけど!
ガルーダ2のジャケットとか、金はかかってるけど手間はかかってないっていうか。いやスタッフの人もがんばったのかもしれないですけど。

セガさんはむしろ技巧に走ろうとして滑ってる感が(笑
Posted by たちばなみお at 2006年10月03日 23:12
いやもう、せっかくですから可能な限り実名でいきましょう(笑)

自分を省みてみると、曲順とかの構成についてはかなり妥協して聴いてる部分がありますね。というか、個人的にはあまりこだわってないみたいです。
多分、ZUNTATAの一連のアルバムでその辺(ゲーム内容と曲順の対応)のこだわりを消されてしまったからだと思います。G-DARIUSとかカオスヒートとかなんか、もうてんでバラバラですから。もちろん、ZUNTATAの場合は音楽作品として構成した結果ああなったという理由があればこそだったのですが。

で、ケイブのアルバムについてですが……ライナーノーツはそれなりにちゃんと書いてあるし、エスプIIのパッケージなんかけっこうがんばってると思いましたし、私としては及第点をつけたいです。今後もフィギュア無しであれば(笑)
まあ、この辺は好みの問題でしょうね。

それよりも、私としてはセガダイレクトのサントラに失望することの方が多いです。
サントラには歌詞がない分、スタッフの言葉が音楽に対する思い入れを測るひとつの要素になると思っているのですが、その点セガダイレクトのサントラは曲リストだけ書かれた厚紙一枚の(ブックレットとも呼べない)インナージャケットがペラッと入ってるだけのことが多くて、実に寂しいものがあります。

……えーと、なんか元記事からすっかりはずれた話になっちゃいましたけど(苦笑)、サントラもただ楽曲を突っ込むだけではなくて、もうちょっと思い入れを込めた作り込みをしてもらいたいものですね。
Posted by まれいん at 2006年10月04日 01:36
本当はそろそろ話題をフェードアウトさせようかと思ってたんですが、どうしても無視できないことが。
私が曲順を意識するようになったのもZUNTATAがきっかけなんですよね(爆笑)
「構成だけでここまで世界を変えられるのか」っていうショックが、かなり尾をひいてます。
いやー同じものからうける影響でも、ほんとに人それぞれなんですね。ありがとうございました。
Posted by たちばなみお at 2006年10月04日 12:03
ありゃあ、そうだったんですか(苦笑)>曲順の意識
ほんとに、人それぞれ思うことは違うもんですね。

もっとも、私の場合は「ZUNTATAレベルの曲構成を他に求めるのは無理」と半ばあきらめている部分があるからかもしれません。それくらい、ZUNTATAのレベルは飛び抜けて高かったと今でも思います。

いやはや、最後で面白い成果が出てしまいました(笑)。こちらこそ、どうもありがとうございました。
Posted by まれいん at 2006年10月05日 01:22
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。