4月12日発売決定。初回生産版にはサントラCDを同梱
また音楽は、「ファイナルファンタジーXII」などで知られる有限会社ベイシスケイプの崎元仁氏がプロデュースしている。
本作の初回生産版には、特典としてサウンドトラックCDが同梱される。価格は通常版と同じ7,140円なので、欲しい人は早めに予約しておくといいだろう。
うーん、また初回特典にサントラですか……。
面白くないですね。というか、むしろ腹立たしいです。
ゲームの販売促進の手段として「初回特典」というものが用いられる点については、まあ理解できます。さらに言えば、これが設定資料集とかイラスト画集とか、そういったものの類であったら私も目くじらを立てることはなかったでしょう。
でも、初回特典にサントラというのはゲームミュージックファンとしてぜひやめて頂きたいと思うのです。なぜなら、初回特典等の付録としてサントラCDがついた場合、その後でそのゲームのサントラが単体で発売された例は過去に一度もないからです。
これがどういう影響を及ぼすかというと、
といった問題が起きるのです。ゲームミュージックに興味を持つ人にとっては何ひとつありがたくないことばかりです。
今回の「グリムグリモア」の場合、公式サイトでも崎元仁さんが音楽をプロデュースした(作曲したわけではないところがミソ)という点が特に強調されています。
崎元さんは、FFXIIのコンポーザーとして一般の方々にも認知度が高くなりました。そのネームバリューを販促のダシに使おうという下心はなかったでしょうか? そんな辺りが透けて見えるところも、面白くない理由のひとつです。
ゲーム本体の内容に自信があるなら、初回特典なぞつけなくても売れるでしょうし、音楽が売りなら後日サントラを単体でリリースしたって構わないはずです。いっそ「ゴッドハンド」のように通常版にもデフォルトでサントラをつけるくらいの自信を示してもらいたいものですが、そこまで「良い作品だ」と作り手側が胸を張ることができない程度の内容なんでしょうか。
初回特典の嫌なところは、それを確実に入手するためにはゲームの良し悪しを調べる間もなく目をつぶってとにかく真っ先に買わなければならないという点です。
初回特典に惹かれて飛びついて、いざプレイしてみたら自分の好みに合わなかった……という事例は、調べ上げれば枚挙に暇がないでしょう。しかも特典がサントラである場合、聴いてみないと好みに合うかわからない、というバクチ的要素がさらに高くなります。
今回の場合も、「崎元仁プロデュース」(繰り返しますが、崎元さんが作曲したというわけではありません)という言葉が躍るばかりで、実際の音楽がどんなものであるかは未知数です。慌てて買ってみたものの、ゲームもサントラもあんまり好みじゃなかった……という最悪の展開も決してあり得なくはありません。
そういうわけで、ゲームの初回特典にサントラをつけるという行為は、ゲームミュージックファンとして、また消費者として、ぜひともやめて頂きたいと思う次第なのです。
なぜ私がここまで口を極めて文句を言うのかというと……ええ、正直に申しましょう。何度かそれで痛い目にあったことがあるからです。初回特典のサントラ目当てでゲームソフトごと買ったはいいものの、ゲームもサントラも期待はずれだった、という悲劇を何度味わったことか!
そういったことがあって、今では「初回特典はサントラCD」という言葉にもどかしい思いをしながらも結局は購入を見送る、という姿勢が定着してしまいました。
私だって、有名どころが手がけた音楽となれば、興味がないわけじゃないんです。ゲームをプレイする時間がそんなに取れない以上、せめて音楽くらいはチェックしておきたいと思う作品はいくつもあります。なのに、初回特典としてサントラがついてしまうと、後日サントラが単体でリリースされる可能性はその時点で潰えてしまうのです。かといって、通常のCDの倍額にもなるゲームソフトごと買うというのも、経済的にもったいない話で……。
とまあ、そういうことなんです。
去年辺りからゲームソフトの初回特典にサントラCDというパターンが増えてますけど、ほんと、勘弁してほしいですね。
「ゲーム音楽を聴こう」さんも同じ悩みを持ってらっしゃるようなので、トラックバックしておきます。
最近では世界樹の迷宮でありましたが
先着順も勘弁願いたいと思います。
欲しい人に行き渡らず、例に漏れず転売屋に
転がされれたりしていると。
人によっては通常版より、転売屋が売り付ける
サントラ付きを買う事で、メーカーは機会損失
しているのではないかと思います。
そういえば、メーカーではなくてお店側で
独自に用意した予約特典のサウンドトラックと
いうのも美少女ゲーバブルの頃は有ったりしま
したね。
今でも時々有るのかな?
はじめまして。コメントありがとうございます。
世界樹の迷宮の件、転売屋が横行しているということは私も耳にしています。心痛むことです。
ですが、この件に限って言えば、転売が行われるほど特典版に価値がつくとはメーカー側も想像していなかったのではないでしょうか。
非公式とはいえ早々にサントラのリリース情報が流れているのも、そういった状況ゆえのことではないかと思われます。
とはいえ、特典を手にした人と手にすることが出来なかった人との間に(転売すら起きるほどの)“格差”を生んでしまったのはやはり問題であると言えるでしょう。
公式ブログで新納さんが「未使用曲を自分の手元で腐らせるのは犯罪ではないか」と書いておられましたが、こうした格差を生んでしまったことも、ある意味新たな犯罪であるかもしれません(苦笑)。
3月にリリースされるというサントラには、特典CDの曲も改めて収録しておいてもらいたいものですね。
初回特典や早期購入者特典などに限らず、ゲームミュージックのサントラは需要の規模を見極めにくいせいか、数量限定で扱われることが多いですね。ケイブ作品のサントラがネット販売されるときも、やはり数量限定で大騒ぎになりますし。
ニッチなジャンルであるだけに、それに即した販売方法がそろそろ確立されてもいいと思うのですが……。
美少女ゲームの話がありましたが、その方面のメーカーは率先して自社作品のサントラをリリースしたりしているので、ある意味先進的であると思います。ああしたフットワークの軽さは、一般のゲームメーカーも見習ってほしいものです。
にしてもショップ特典でサントラというのはよほどのことではないかと。私はその辺の事情は詳しくないんですが、豪気な話ですね(笑)
ねこねこの朱があるよ
知ったかはやめよう
すみません、寡聞にしてそのゲームのことは知りませんでした。
「少なくとも私の知る限り」とすべきでしたね。
無知をさらしてしまい、お恥ずかしい限りです。大変失礼致しました。
ご指摘ありがとうございます。
私が調べた限りですが、CD単体で販売されたのはアレンジ版のようですね(違っていたらすみません)。
特典のサントラと内容がどう違うのかはわかりませんでしたが……。
ご指摘頂くまで知らなかったのですが、日本一ソフトウェアには「初回特典にサントラ」→「アレンジサントラを後日発売」というパターンがあるようですね。これはこれで、お商売としてはありなのかもしれません、が……何か、うまいこと振り回されているような気がしないでもないです。
ゲーム中の音楽には定評があるようですから、(需要が高いであろう)オリジナル版の方も単体売りするのが筋じゃないかと思います。
サンダーフォース4のサントラCDは郵便振込みの通販で買いました。
私もテクノソフト作品のCDは通販で買いまくってましたが、たしかにコンシューマ系で自らサントラを売ろうというメーカーは珍しくなりましたね。
最近だとスティングがGBA版「Riviera 〜約束の地リヴィエラ〜」のサントラを自社販売していたくらいでしょうか。
サントラを自社販売できるほどの気概は、それだけ音楽に自信があるからこそ生まれるものだと思います。
実際、音楽面での評価が高いがゆえにリヴィエラのサントラはメジャーレーベルから正式にリリースされることになったくらいですから。
自社販売するメーカーが少なくなったのは、そこまでして聴かせたいと思うほどの音楽を作っていないのか(爆)、もしくは「そんな手間かかることするくらいなら初回特典にして売り上げ稼ぎましょう」と戦略を転換させたからか、はたまたほんとにそこまでする余裕がないのか……。
いずれにせよ、サントラを単独で入手する手段が減ってしまったのは残念なことですね。
サントラ好きの私からすれば、アニメも同じ方法を使い出してきたので非常に迷惑です。
この記事を会社に見せたいくらいです。
頑張ってください。
拙い文章申し訳ありませんでした。
ああ、アニメでも同じようなことが起きているんですか。
最近のアニメはDVDorブルーレイ買わせてナンボのお商売だそうですから、同じ手口が使えるんでしょうね。困ったものです。
すっかり更新が途絶えたブログですが、お越し下さってありがとうございました。