2013年07月07日

JGMFレビューとGMパフォーマンスの今後について

久しぶりの更新になります。
先週末の「JAPAN Game Music Festival 2013」に行ってきましたので、簡単にレビューなどしてみたいと思います。
すでに情報としては遅ればせなのですが、ゲームミュージック専門ブログとしての責務(?)を果たすということで、ご容赦下さい。
まずは、参加アーティストごとにざっくりと感想を述べてみます。
私が初見のアーティストには(初)をつけています。

・ZUNTATA(1日目)
Daddy Mulkをラストに持ってこなかったのでどうするのかと思ったら、電Goで盛り上げて締めてくれました。手堅い演目で、オープニングアクトとしての務めを全うしてくれたと思います。Good-bye My Earthのボーカルバージョンは好アレンジで、聴き応えがありました。

・SEGA Sound Unit [H.](2日目)
従来ならトリを務める大御所ですが、今回はオープニングアクト。アフターバーナーや(宣伝を兼ねて)龍が如くなど、こちらも手堅く盛り上げてくれました。光吉さんの美声も健在。ただ、若干新味に欠けた感もあり。

・Falcom jdk BAND(1日目)(初)
すみません、jdk BANDってもっとメロウなものを想像してました。あんなにHR/HMでがっつんがっつん攻めてくるとは思いもよらず、新鮮な驚きを持って聴かせてもらいました。全員プロのアーティストということで、パフォーマンスのクオリティは文句無し。このレベルで好きなゲームミュージック聴かせてもらったら、そりゃたまらんだろうな、と。実際、ファンの方もけっこう多かったみたいです。

・LivestRow Basiscape Band(2日目)(初)
怒首領蜂大復活ブラックレーベル、カラドリウス、電波人間のRPGにオプーナと、バラエティ豊かな演目はある意味ゲームミュージックのライブらしい構成でした。個人的には、初めて聴いた朧村正がやたらとかっこよかったのが印象に残りました。予算がついたらサントラ買ってみようと思います。

・川村ゆみ × Lotus Juice(1、2日目)(初)
上質なR&Bとハイクオリティなラップ。ダンサー2名を引き連れてのパフォーマンスはまさに「COOL!」の一言。ペルソナ3の曲はやっぱりいいなぁ、と帰ってから再チェックしてしまいました。時事ネタ絡みの危ういMCも楽しかったです。

・TEKARU(1日目)(初)
「いつもはプログレ・ロック」らしいのですが、今回はキャッチーなロックアレンジを聴かせてくれました。ただ、他のアーティストもロックアレンジをバリバリやっていた中では、やや埋没気味。正直、今ひとつ印象に残りませんでした。次回は本領のプログレを聴いてみたいです。

・Nanaa Mihgo's(SQUARE ENIX)(2日目)(初)
FFXIの楽曲のアレンジ。FFXIはかつてよくプレイしていたので、懐かしさ半分で聴かせてもらいました。でも、今ひとつ印象に残ってません……ごめんなさい。

・Mitsuto Suzuki(SQUARE ENIX) × Sugimoto Tomoyuki(VJ)(1日目)(初)
純正エレクトロニカに、FFXIIIの映像によるVJを組み合わせたパフォーマンス。前衛的なアプローチに思わず船を漕ぐ人もいたようでしたが、音楽も映像もすべてリアルタイムなアレンジで作られていたということを考えると、これはこれで凄いものだよな、と。内心瞠目しながら聴いていました。

・The Death March(SQUARE ENIX)(2日目)(初)
「すばらしきこのせかい」は未プレイだったので、どんな曲が聴けるかと思ったら……これがまあ、実にパワフルなハードロックで。しびれました。ボーカルも素晴しく、特に3人目の方(お名前失念)が滑舌の良さを生かしたパフォーマンスで印象的でした。

・Crush40(1、2日目)(初)
今回、一番驚いたのがこのCrush40。申し訳ありません、今まで全く存在を知りませんでした……あんなにたくさんのファンの方がいるなんて。でも、ハイテンションなボーカルとギターの素晴しさは、それだけ支持されても当然かと思います。会場はそりゃあもう、ものすごい盛り上がりっぷりで。全然知らない曲ばかりだったのに、つられてシャウトしてしまった私でありました(笑)。

・The Musicolors(1、2日目)(初)
両日ともトリを務めたのがこの The Musicolors。パズドラの大ヒットを追い風にして、伊藤賢治さんの勢いを象徴するかのようです。パフォーマンスもラストを締めくくるのにふさわしく、充実したものでした。やっぱりイトケン節はライブ映えがしますね。1日目ラストのロマサガ3ラストバトルの盛り上がりはかなりのものでした。

……と、これで全部ですね。
こうしてみると、ZUNTATAとH.以外は全て初見なのでした……寡聞ですみません。

そんな私ですが、今回のフェスは充分に楽しめました。というのも、どのアーティストも演奏のクオリティが非常に高かったからです。
元来ゲームミュージックのライブの楽しみ方というと、みんなが知ってる曲のライブアレンジを聴いて盛り上がる、というのが常道でした。ですが、今回はそういった記憶が無くても音楽として充分に鑑賞出来るレベルだったので、初めて聴く曲でも楽しむことができた気がします。そのクオリティの高さを裏付けたのが、各アーティストがゲストとして積極的に招いたプロのミュージシャンの存在です。

昔のゲームミュージックバンドは全員がゲームメーカーの社員という場合がほとんどだったので、演奏のクオリティは手作りレベルにとどまることもしばしばでした。それでも「黄金期」というほどの盛り上がりを見せたのは、みんな知ってる曲、というお約束があったからです。
しかし、時は流れてゲームミュージックは外注が当たり前となり、メーカー社員が練習して腕前を披露するという伝統は途絶えつつあります。また、独立して個人で作曲活動を行なうコンポーザーさんも増えてきて、一人ではステージに上がれないという事情も多くなりました。
そんな現状においてステージパフォーマンスを行なう方法として、一人でも可能なDJ形式の普及が挙げられます。ですが、これも曲のジャンルを選ぶので一般解としては難しい側面があります。
それに対して、今回のフェスはひとつの解答を与えてくれたように思います。簡単に言えば「餅は餅屋」、ステージ演奏はプロのミュージシャンに任せる、という方法です。
jdk BANDのファンの方からすれば「何を今さら」かもしれませんが、ゲームミュージックにおいてはコンポーザーがプレイヤーを兼ねるというのが根強い伝統となっているのです(コンポーザーとプレイヤーどちらが望んでいるのかはわかりませんが……)。
ですが、先に述べた理由でプロのミュージシャンを交えたステージとなった場合、コンポーザーさんのプレイヤーとしての技量はどうしてもプロに一歩劣ってしまう部分があります。詳しくは言及しませんが、今回のフェスでは特にキーボードを担当された方にそれが目立つように感じました。

ゲームミュージック演奏会の開催がかなりの数に上るようになった昨今、そろそろゲームミュージックのパフォーマンスはコンポーザーさんの手を離れてもいいのではないでしょうか。もちろん、その生みの親であるコンポーザーさん自身が行なう演奏の方がプレミア度が高いことは間違いないのですが、より充実した「鑑賞に耐えうる」音楽として一般に普及するためには、「作り手は作り手」「演奏は演奏のプロに」という役割分担が必要になってきているのかもしれません。

以上。
posted by まれいん at 15:30| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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