2007年03月28日

『レッツゴー!陰陽師』に見る「ゲームミュージックのPV」という考え方

新・豪血寺一族 -煩悩解放-」のサントラが発売になったそうで、ブログなどを見ていると、かなりの方々が購入されているようですね。
『レッツゴー!陰陽師』のPVで一躍話題になって、最初は通販のみでの販売だったはずが殺到する注文をさばき切れず、とうとう一般販売することにまでなってしまったとか。メジャータイトルではないゲームのサントラとしては、かなり異例な展開です。

中には「ゲームミュージックのCDなんて初めて買った」という方もいらっしゃることでしょう。投稿動画とゲームミュージックは「やや不幸な関係」なんてことも書きましたけど、きっかけはどうあれ、ゲームミュージックというものが広く知られるようになるのであれば、こういう動きは歓迎すべきことかもしれません。

もっとも、いかにゲームミュージックが間口の広いジャンルであるとはいえ、こういう(失礼ながら)キワモノに近いノリだけが印象づけられてしまうのだとしたら、それはそれで複雑なものがありますが。
「普段、どんな音楽聞いてるの?」
「えーと、ゲームミュージックとかなんですけど……知ってます?」
「あ、知ってる〜! あれでしょ、 『レッツゴー!陰陽師』。あれ、面白いよね〜」
「……」
というちょっと頭の痛い問答が起きないことを祈るばかりです。

ところで、この「陰陽師」ブームはいずれは去ってしまうのでしょうけど、このブームが残した「ゲームミュージックを使ったPV」という考え方は、話題作りの方法のひとつとして今後発展していく可能性があるのではないでしょうか。
例えば、ゲームの宣伝用に公式に作ったPVをメーカー自らがYouTubeなどに流す、という手法は充分に“あり”なんではないかと思われます。優れた曲に優れた映像がつけば、またひとつのブームを生むかもしれません。それがきっかけでゲームがヒットすればそれで良し、サントラが発売されてこれもヒットしたりすれば、ゲームミュージックの発展という意味でも歓迎すべきことでしょう。
PVの制作やサントラ販売などで音楽制作側に相応の利益がもたらされることになれば、なお理想的です。

投稿動画によって、ゲームミュージックの名曲がユーザーの手で発掘され共有される流れが生まれていますが、これからはメーカー側からも良い曲をどんどんプッシュして広めていく姿勢があってもいいんではないでしょうか。ひとたび人気に火がつけばどうなるかは「陰陽師」が証明してくれたことですし、宣伝媒体としては元より、楽曲自体の販売を目的にしても悪くはないはずです。

ゲームミュージックが利益を出せるコンテンツであるということを理解してもらうためにも、今後のメーカー側のチャレンジに期待したいところです。
posted by まれいん at 01:45| Comment(8) | TrackBack(0) | 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ひとつ気がかりなのは、日本ってメーカー側がそういうことをやると嫌悪感をもたれちゃうことがあることですね。
なんというか、「なんでここで宣伝してるの?」みたいな感じで。
考えすぎでしょうか。
Posted by たちばなみお at 2007年03月29日 12:13
>たちばなみおさん
私はYouTubeコミュニティの雰囲気とかは全く知らないので嫌悪感云々については判断しかねるのですが、欧米では公的なメディアが番組を提供したり、企業がCMを流したりといった商業的なアプローチが多々行われていますので、企業が参加すること自体は決してタブーではないはずです。

ただ、日本の企業が映像を作ると「売らんかな」的な下心丸見えなものになる場合が多いので、そういうアプローチでいく限りはおっしゃるとおりに敬遠されてしまうことでしょう。
見る人を楽しませることをメインに考えて制作したものであれば、きっと受け入れられると思うんですが……。

日本人は2匹目のドジョウを狙うのが得意ですから(笑)、近いうちにきっとどこかのメーカーが乗り出してきますよ。
Posted by まれいん at 2007年03月30日 00:30
陰陽師は何が面白いのか解らないものです。
これってメーカー側の手が回ってるんじゃ?っておもう位。

ちなみに友達に陰陽師みせたら10人中10人が楽しくないといいました
Posted by ここと at 2007年03月30日 17:29
>こことさん
うーん、どんなものを面白く感じるかは、人それぞれですからね。主観によって、受け取り方はいろいろあると思います。
ただ、ブログなどを検索してみると「面白い」という人が多いようですし、客観的に見れば多数の支持を集めているのは間違いなさそうです。
あのPVが面白いかどうかはともかく、投稿動画をきっかけにこうしたブームが起きたという結果自体は注目すべきことだと考えます。
Posted by まれいん at 2007年03月30日 22:55
これに関しては、ゲームミュージックのCDを買ったという意識のある人はあまりいないと思うけどなぁ。いわゆる電波ソングとして面白がられただけで、媒体は一応ゲームではあるけれど、ゲーム音楽というより電波ソングとしての評価でしょう。だからゲームミュージックを使ったPVとしての成功例としてはちょっと違うかなぁと思います。
Posted by at 2007年04月03日 13:27
>匿名さん
なるほど、ゲームミュージックを知る者からすればあればゲームミュージックの範疇なのですけど、そういう枠からはずれてみれば、あれは電波ソングなんですね。うーん、たしかにそういうものかもしれません。

ですが、最初はあの動画を見て面白がっていただけのところに「これって実はゲームの曲なんだ、へぇー」と思ってくれる人が少しでもいれば、ゲームミュージックというジャンルの存在感を示すという意味では成功なんじゃないかと思います。
……ちょっと苦しいですかね?(苦笑)

「陰陽師」はゲームミュージックのPVとは捉えられなかったかもしれませんが、結果としてゲームミュージックのサントラの売り上げを大きく伸ばすことになりました。
私が言いたかったのは、成功云々よりもあくまでその結果が示した可能性についてなのです。
「投稿動画を使ってゲームおよびゲームミュージックを宣伝するPV戦略」というひとつの可能性について考察したまでなので、その点はご理解頂ければと思います。
Posted by まれいん at 2007年04月03日 23:52
こんにちは。
たしかに豪血寺シリーズの曲って、ゲーム音楽(格ゲー)「らしくない」曲をあえて使って面白さを出すのが伝統なので、ゲーム音楽としては特殊な方なんですよね。

でもボス曲「闘婚行進曲」はこれだけストレートに格闘ゲームの音楽にしてありますが(もっともこれも結婚行進曲のパロアレンジですが)、これの出来は個人的にはボーカル付きの曲に勝るとも劣らないくらいの素晴らしいものとなっていると思います。

まあとりあえずGMni無関心だった人がここから全体の何%かでも興味を持って、他の作品のCDを買ってくれる人が出ればいいのではないかと思います。(パロディウスから入ったって人もいますしね)

あと、投稿動画についてはかなり複雑な問題もあるみたいですね。(参考:http://ascii.jp/elem/000/000/026/26597/
Posted by 中杜カズサ at 2007年04月06日 23:31
>中杜さん
こんにちは。
豪血寺は初代以来、楽曲に関しては全くノーチェックなのですが……なるほど、そういう伝統なんですか。興味深いですね。
ともあれ、おっしゃるとおり、まずはゲームミュージックに興味を持ってもらうことが大事かと。今回の件で少しでもゲームミュージック人口が増えるといいのですが。

>リンク先の記事
デジタル放送のコピーワンス問題を思い出させますね。
どうしてこう、いつも規制する方向ばかりに話が行ってしまうのか……。
この辺の話を始めるといくらでも毒づいてしまうので詳しく突っ込むのはやめておきますが、日本のお偉方ってのは、ほんとにケツの穴が小さいと思いますね。制作者の既得権益の保護ばかり考えるからこういうことになるんでしょうな。
そもそも、政府はネットワーク環境の進歩に対してあまりに無能過ぎるんですよ。都知事選の政見放送がネットに流れた件についても……

……すいません、オフトピになってきたのでこの辺で(汗)。
Posted by まれいん at 2007年04月07日 01:38
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